クレジットカードを巡る犯罪は多い。
市中にはかなりの盗品カードも回っているといいます。
盗品カードを売買しているブローカーもいるくらいだから、その存在はその筋の人間には利用価値が高いのだろう。
実際、盗品カードで1億円分の商品をだまし取った詐欺集団がいるのです。
4人のグループでした。
全国のデパートで買いまくり、その商品を買取屋を通じて売りさばいていたんです。
4人は事業に失敗して、借金返済のためサラ金業者から高利の金を借りていたのだから、ある意味では彼らも被害者です。
借金地獄に転落する通常のパターンを、彼らも例外なく経験していました。
毎日の激しい取立てに、彼らは一計を案じたのです。
ブローカーから盗品カードを買うことにしたのです。
もちろん残枠のあるクレジットカードです。
それを1枚5万円〜15万円で27枚買い取ったのです。
このクレジットカードで東京をはじめ、神奈川、大阪、広島、福岡など全国のデパートを回って用品を騙し取ったのです。
手口は簡単です。
使い道のないクレジットカードで未承認買いをやり、それを買取屋に売るという方法です。
デパート側は自衛の手段のひとつとして、高額の買物に対してはクレジットカードが「事故カード」かどうか照会する承認額を決めているが、彼らはそれ以下の未承認枠で買いまくったというわけです。
未承認枠はすでに説明した通りだが、詐欺集団はそのクレジットカードが「事故カード」かどうか、カード会社に照会する限度額の5万円未満で買物を繰り返していたのです。
(まぁ、5万のフロアリミットなんて、かなり昔ですけどね)
彼らが集団で行動したのは、もちろん安全を期するためです。
各売り場で買った商品を多量に持ち歩くことは不可能です。
そこで彼らは役割分担をきちんと決めていたのです。
デパートの最上階から階を降りながらクレジットカードで買物をする“買い役”、その商品を階段で受け取ってデパートの外に持ち出す“中継役”です。
さらに、“運び屋”という役がいました。
大量の商品を店の外へ持ち出せば怪しまれる可能性があります。
そこで、運び屋は店の外で待機し、レンタカーで商品を近くのコインロッカーに運ぶのです。
それらの商品は、コンビニエンスストアから宅急便で大阪や東京の盗品ブローカーに直送。
こうして騙し取った金額は約1億円だったといいます。
店員にあやしまれないように、“買い約”はブランド物のスーツで身をかため、紳士然としていたというから、念がいっています。
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